「何を考えてたの?」 「え」 坂辺さんからの意外な発言に、わたしは少し驚く。 「それは…」 秘密、かなとわたしは苦笑する。 「秘密…」 坂辺さんは目をぱちくりさせる。 「…」 2人の間に微妙な空気が流れた。 「…わたし、トイレ行ってくるね」 沈黙に耐えられなくなって、わたしは席を立った。 坂辺さんはいってらっしゃい、とわたしを見送った。