凛と背を正したまんまで
目を閉じ長い息を吐く
そして机上の白紙を捲る音で
氷も溶けてぬるくなった世界を飲み干す
僕の心臓の暗証番号を教えます
第三者に教えても構いません
「 79138714 」です
どうか無理矢理こじ開けて連れ出してよ
明日だけが望みだと言ってたのにな
ここは少なくとも旧世界じゃないけれど
新世界ではないよな
それじゃあ君はどうする???
「突っ立って見てる
突っ立って見てることにするよ。
この安全地帯から、
息もできないこの安全地帯から、
誰かが吐く汚れた言葉を
吸って生きてる君の世界を見てるよ」
そんなの僕は嫌
点と線を歪めた眼で
君の閉じた目と白い言葉を見つめる
それは居心地が良いけど
何とも言えずに僕はあくびをした
君の小さな口からはみ出した、
ゴシック体みたいに角の尖った言葉が
ほんの少しだけ怖かった