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Trans Far-East Travelogue⑰

日が登りきると彼女は西の方を見て「ここで叫べばやまびこは聞こえるかな」と呟いて無邪気に叫んでいる
俺が東の方を向き、ありったけの声を絞り出して「故郷の皆、聞こえるか〜?俺は必ず帰ってくるから、それまで栄えてろよ!俺が大好きな故郷のままで、誇り高き日本の中心でいてくれ!それでは、行ってきます。帰って来た時はまた昔みたいに綺麗な夜景で俺を出迎えてくれよ!」と叫び終えると仲間が耳打ちして暫く足止めだと告げる
10時のリフトで下山し、麓の駅前では今回同乗する仲間が勢揃いして「これで疲れ取って来い。これから険しい道のりだから」と言って駅前の温泉施設を指差し、タオルと無料券を人数分渡してくれた
風呂上がりで彼女を待つ間、男2人で今後のルートを話し合う
彼女も合流し、本格的な旅がスタートする

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