「…」
気がつくと見知らぬ部屋にいた。
それなりに綺麗に整頓された誰かの居室。
そんな所にナツィは引っくり返っていた。
「…」
何だよここ、と思いながら起きあがろうとしてナツィは気づいた。
…後ろ手に縛られている。
「…どういうこと、って思ったでしょう」
不意に声が聞こえたので、聞こえてくる方に目を向けると女が立っていた。
「うふふ」
「テメェ何のつもりだ」
ナツィは相手を睨みつける。
「何って…何の理由もないわ」
ただうちの精霊達が捕まえてきたから回収しただけ、と女は笑う。
「精霊って、お前あの精霊達の…」
ナツィは起き上がりながら言う。