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籠蝶造物茶会 Act 10

「そういうこと〜」
女はそう言って笑う。
「でもまさか“黒い蝶”ナハツェーラーだったとはね」
びっくり、と女は続ける。
「意外とその辺をほっつき歩いてるもんなのね」
そう言われて、ナツィは面倒くさそうな顔をした。
「…”保護者“が自由にさせてるからな」
だからあちこちほっつき歩いてられるんだよ、とナツィは答える。
ふーん、と女は返した。
「それで、これから俺をどうするつもりなんだ?」
”学会“にでも引き渡すつもり?とナツィは尋ねる。
「そうねぇ…」
女は宙を見上げる。
「まだ特に考えてないんだけど…」
女がそう言いかけた時、部屋の扉の方からインターホンの鳴る音が聞こえた。

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