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Trans Far-East Travelogue⑳〜野球大会前編〜

丹那の方から朝日が登り、いよいよ大会が始まる
今日の大会は参加者が多く、8チームが総当たりのリーグ戦を行い、その後上位3チームとシードの1チームで3位以上のトーナメントを行うとのことだ
ルールは四死球及び敬遠、バント、エンドラン、バスター、盗塁は認められて3アウト交代の9イニング制という所までは通常の野球と同じだが、5回終了時点で15点、7回終了時点で10点以上の点差が付いた場合はコールドになるそうだ
いきなり第1試合から俺達のチームが担当することになった
まず、打順が発表される
俺達助っ人組はクリーンナップと6番だそうだ
兄貴の彼女さんは3番一塁、兄貴は四番中堅、俺は5番遊撃、彼女は6番二塁だ
そして、プレイボールのコールがかかる
上位打線が繋いでくれたおかげで一死満塁のチャンスで第一打席が回ってきた
0-3からの4球目、直球を見逃さず振り抜くと誰もが認める特大アーチのグランドスラムの場外ホームランで海に打球落下
続く彼女は2-3から粘って15球目を打って2塁打
その後も打ちまくり、3回終了時点でスタメン全員にヒットが出て、しかも足が遅い俺がサイクルヒットを記録し、皆5回まで打ちまくり女性陣のアベックも相まって30-2でいきなりコールド勝ちだ
試合終了後、運営の人と審判団が話し合っている
そして、本来は試合中の市営球場がキャンセルで空いたとのことで残りの試合をより広い市営球場で行うことになり、第一試合だけやって移動となる
俺達の2試合目となる第5試合で打順と守備位置が変わる
兄貴が3番ショート、俺が4番投手、俺の彼女が5番捕手、彼女さんが6番セカンドを担当する
二遊間とバッテリーがそれぞれカップルであるためか阿吽の呼吸で表の守備はノーノーだ
裏の攻撃に入り、1点リードでノーアウト2、3塁の場面で俺の打席だ
バスターで外野の真上に打球が上がり、犠牲フライかと思われたその瞬間、レフトとセンターがお見合いしてまさかのヒットになる
続く彼女はセンター返しのタイムリーを放ち、早くも4点目を挙げ、彼女さんがツーラン、更に繋がってツーアウト満塁で兄貴の第二打席、決勝点のグラスラが飛び出し、俺も続けてソロを放ち2試合連続で俺と兄貴、兄貴と彼女さん、俺と彼女、女性陣2人のアベック弾4コンボが記録されてまたも圧勝
いよいよ後半戦となる

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