0

あなた

私は、貴方。
貴方がそばに居なくても
私の想いに、願いに貴方は香る。
私から生まれた言葉にも、必ず貴方が滲む。
それを、私は心から嬉しく思う。
けれど
貴方は決して私にはならない。
貴方は貴方で、いつもまっすぐ前を見る。
時々、振り向いてはほんのり泣きそうに微笑む。
誰かを想う。全てを想う。冬を、春に変える。
そんな貴方に出逢えたことは、私の誇り。
貴方の声は、私の身体の、心の音色。
けれど、私にならない貴方に
一体何が宿っているのか疑問に思う夜もある。
そんな貴方を羨ましく、妬ましく思う夜がある。
なんて言ってみるが、朝になれば
何処かに貴方の居るこの世界を
私は、心から愛しく思う。

レスを書き込む

この書き込みにレスをつけるにはログインが必要です。