ねぇ、君は。
僕の見えないところで、一体何を想っているの。
誰に、何を想っているの?
僕と話しているはずなのに、どこか遠くを見ている君の、
その綺麗な瞳の中には一体なにが映っているの?
その眼の中に僕の居場所がないなんて、馬鹿でもわかるはずなのに。
今日もまた、君に見てほしいと願ってしまうんだ。
この諦めきれぬ僕の想いが、実る日はいつか来るのだろうか。
「ねぇ、どうしたの?」
なんて知らない顔でのぞき込む君は、僕の想いなんか知る由もないんだろう?
だから、君はきっと知らない方がいいから。
僕もきっと、言わない方がいいからさ。
「ううん、なんでもないよ」
と心の中にそっと仕舞って。
また、叶わなかった想いがひとつ、心の中に増えていた。