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ハブ ア ウィル ―異能力者たち― 15.オーベロン ①

寿々谷駅前には色々なものがある。
例えばバスロータリー、商店街、少し離れた所にはショッピングモールがある。
他にも病院や市役所などなど、多くの施設や機関が駅前に集結している。
だから、寿々谷で1番栄えてるって言われてるのだ。
わたしは今、そんな駅前を歩いていた。
と言うのも、駅前の塾に向かうためである。
…正直塾には行きたくないけど、親に何か言われるのも嫌なのでとりあえず通っている。
今日も面倒だな…と思いつつわたしが歩いていると、不意に見覚えのある少女とすれ違った。
「?」
わたしは思わず振り向く。
…この辺りではあまり見かけない制服を着た小柄な少女。
最初は誰だか分らなかったが、よく見ていると誰だか分かってきた。
「え、ネロ?」
少女はぴた、と足を止める。
そしてぎこちなく振り向いた。
「…何だよ」
少女は気まずそうな顔で言う。

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