海と云うことばも知らずに ひとり、ここを漂っていた 世界はしょっぱい味がして 泳いでも泳いでもどこまでも 果てなんてあるはずもなかった 明るくなっては暗くなる 水のなかでただ呼吸だけをして 何度もふたつに別れたけれど もう一人の自分のことなんて 忘れてしまうからいつだって 一人ぼっちでただ酔っていた