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Trans Far-East Travelogue㊶

午後5時,多摩川の駅に着いて女性陣と合流した
その後は兄貴が提案したように河原に行くと兄貴の言う通り,ちょうど沈みゆく太陽が輝いている
それを見て思わず「昔っから代々木のドコモタワーとかその他新宿の高層ビル群をバックに沈む夕陽を毎日のように観て来たけど,コイツは凄え。今までとは格が違う」と呟くと嫁が「そろそろ2人きりにしてあげない?」と訊いてくるので「そうだな。新幹線の写真でも撮るか」と返して歩き橋を潜り始めてすぐに頭上から轟音が響き,早く鳴り止んだ
橋の下を抜けて見上げると新幹線が新横浜方面に抜けているのを見て嫁が「あの新幹線,幕が黄色なのは見えたけど、行先表示は2文字でもよく見えないね」と言うので時刻から逆算してその列車が「のぞみ51号博多行き」だと気付き咄嗟にその新幹線に向けて「昔の俺みたいに関門海峡越えて離れた場所にいる人に恋した若者の夢を乗せてくれ!俺の希望は叶ったから次は他の人の望み叶えてくれ」と叫ぶと嫁が「あの列車,博多行きなのね」と言うので「君に会えなくて辛かったあの頃のように応援歌替え歌するか」と返して「想〜い届け!海越え君想う〜(実れ!)関門〜越えて想いは博多の君へ〜続く行け〜Mein liebe!あの娘に届いた〜♪」と歌うと嫁は「海越え〜貴方の為にやって来た〜♪」と外国人選手汎用応援歌の替え歌を歌っているので俺が「We are」とコールし2人で「married」と叫び,次に嫁が「I love」とコールしお互いの名前を呼び合い、そっと唇が触れ合った後に笑い出す
もう一組のカップルがそんな俺達を土手の上から見守っていた

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