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ハブ ア ウィル ―異能力者たち― 15.オーベロン ⑬

「それは本当にお前が望んでいる事なのか⁈」
ネクロマンサーの意志なのか⁈と耀平はネクロマンサーに問いかける。
黙れ‼とネクロマンサーは返す。
「これは、これはボクの意志だ‼」
ネクロマンサーはそう叫んで耀平の腕を振りほどく。
そして少女に向かって走り、鎌を振りかざした。
「ネクロ‼」
耀平は思わず声を上げる。
しかしネクロマンサーの鎌は少女にあたる寸前で消えた。
「…え?」
ネクロマンサーはついそうこぼす。
「…どれ位強力な異能力でも、私の前では無駄よ」
少女は静かに言う。
「私の異能力…”オーベロン”の前ではね」
その言葉と共に、ネクロマンサーは膝から崩れ落ちた。
「…そんな」
そんな、とネクロマンサーは震える声で呟く。
「だから復讐なんてハナから考えるべきではないわ」
少女はそう言ってネクロマンサーに背を向けた。

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