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ハブ ア ウィル ―異能力者たち― 15.オーベロン ⑰

「お前が知る必要はない」
「耀平」
耀平の突き放したような発言に対し、師郎は思わずそう言う。
「…コイツにも言った方が良いと思うぞ」
俺達とここまで深く関わっちまったんだ、言っても損はないと師郎は耀平を諫める。
「…」
耀平は暫く嫌そうな顔をしていたが、やがて諦めたようにため息をついた。
「…仕方ない」
あんまり他人に言うなよ、と前置きした上で、耀平はぽつぽつと語りだした。
「アイツは…ネロはな、小3の時にヒドいいじめを受けてるんだよ」
クラスがのほぼ全員から、なと耀平は続ける。
「え…」
どうして?とわたしは尋ねる。
耀平はこう答えた。
「どうしてなのか、詳しい理由はネロでもわからないらしい」
まぁ小学生はしょうもない事で機嫌を損ねたりするからな、きっと些細な事なんだろ、と耀平は言う。

  • ハブ ア ウィル ―異能力者たち―
  • 今さらだけどこのエピソードはかなり長くなりそう
  • どうかお付き合いください
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