「耀平はネロの保護者なんでしょ?」
「うぐっ」
黎の言葉に耀平はうろたえる。
「た、確かにおれはアイツの保護者みてーなモンだけどさ…」
あんな事言われちゃさ、と耀平は頭をかく。
「保護者は被保護者を守るものでは?」
「うっ」
黎にそう言われて、耀平は気まずそうな顔をする。
「…行ってあげた方が良いと思うよ」
耀平、と黎は言う。
「うー」
耀平は暫くうつむいて考えていたが、やがて顔を上げた。
「…行くか」
アイツの所に、と耀平は呟く。
「まーアイツが家にいるかどうかなんて分からないけど」
とりあえず行ってやろう、と耀平はイスから立ち上がる。
「そうかい」
そう言って師郎も立ち上がる。
「じゃあ俺達も行くか」
師郎がちらと黎の方を見ると、彼は静かにうなずいた。
「あ、わたしも」
わたしも慌てて立ち上がった。