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ハブ ア ウィル ―異能力者たち― 15.オーベロン ㉖

「ちょ、ちょっと待て!」
耀平は思わず扉の隙間に手を突っ込み、扉を閉めようとするネロを止めようとする。
「…」
「お願いだから閉めないでくれ」
な?と耀平は笑いかける。
「…」
ネロは嫌そうに目を逸らした。
「何しに来たの?」
ネロはふとポツリと尋ねる。
「…ボクを止めた割には何様のつもり?」
ネロにそう言われて、耀平はそれは…と呟く。
「…用がないなら閉めるよ」
耀平が答えあぐねていると、ネロは扉を閉めようとした。
「ちょ、ちょっと待てって」
耀平は慌てて扉を押さえつける。
「おれ達は、お前を心配してここに来たんだよ」
だから閉めんな、と耀平は扉にかける手に力を入れる。
「…」
ネロは増々嫌そうな顔をする。

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