それから1週間後。
わたし達はショッピングモールの裏手に向かっていた。
「ねぇ、これ…上手くいくのかな?」
わたしが何気なく耀平に尋ねると、彼は大丈夫大丈夫と返す。
「おれ達ならできるから」
な、と耀平は隣を歩く小柄な少女に目を向ける。
彼女はもちろん、と笑う。
そうして歩いている内に、ショッピングモールの裏に辿り着いた。
人気のないそこには、背の高い1人の少女が立っていた。
「あら、皆お揃いなのね」
私をこんな所に呼び出して何の用なの?と少女…論手 乙女は尋ねる。
「まぁ、警告と言った所だよ」
耀平の隣にいる少女…ネロはそう答える。
「警告?」
論手 乙女はそう聞き返す。
「そうさ、これ以上ボクに手を出させないようにするための警告」
ネロはそう言って笑う。
「…警告って、私は滋賀さんにこれ以上何もしないわよ」
ただちょっとあの時はやり過ぎただけで…と彼女は言う。