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ハブ ア ウィル ―異能力者たち― 番外編 ある放課後 ②

「…」
少女、もといネロに連れられて、自分はなぜか河川敷の方へ向かっていた。
…さっき会った時から、ネロは何も言わない。
そもそも自分が何も話しかけないからなのだけど…何を言ったら良いのか分からないから、仕方ないような気がする。
ネロにずるずる引っ張られて、自分はとりあえず河川敷近くの通りにある自販機の前まで来た。
「…」
自販機でネロは1つ缶ジュースを買う。
「何かいる?」
ネロはこちらを見て尋ねる。
「…」
自分は何を言ったら良いのか分からなくて困惑する。
「別にどれでも良いよ」
今日はサービスしてあげる、とネロは笑う。
「…じゃあ、これ」
自分が恐る恐る自販機のボタンを指さすと、ネロはポチッとそのボタンを押した。
「はい」
ネロは静かに自販機から出てきた缶ジュースを自分に渡した。

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