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ハブ ア ウィル ―異能力者たち― 番外編 ある放課後 ③

「…」
自分はちょっとびっくりしつつ缶ジュースを見つめていたが、ネロは気にせず河川敷の方へ向かった。
自分もそれを追いかけて河川敷へ向かう。
暫く歩いて、自分達は河川敷の堤防下の芝生にやって来た。
ネロは芝生に座りつつさっき買ったばかりの缶ジュースのフタを開ける。
自分もその隣に座った。
「…ねぇネロ」
自分は思わず話しかける。
ネロは缶ジュースを飲みながらこちらに目を向けた。
「今日は、どうかした?」
ネロはそのまま前に視線を逸らす。
「…別に」
ちょっと、会いたくなっただけとネロは呟く。
「…」
その場に微妙な沈黙が流れる。
「ホントに?」
思わず聞くと、ネロはホントだよ~と口を尖らせる。
「ただ会いたくなっただけ」
そう言って、ネロはまた缶に口を付けた。

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