「結局、皆にバレちゃった」
ネロはそう言って苦笑する。
「…案の定、耀平はボクを止めようとしてさ」
ボクは抵抗したけど、無駄だったとネロはまた前に目を向ける。
「ついでに奴に異能力を使わせる隙を与えちゃったから、全部上手くいかなくなっちゃった」
…無様だよね、とネロは続ける。
「いじめっ子の前であんな姿晒すなんて」
今度こそボク学校に行けないかも、とネロはこぼす。
「…」
自分は何を言ったら良いのか分からなくて、ただただ話を聞いているしかなかった。
ネロはそんな自分を気にせず話を続ける。
「ねぇ」
ネロはこちらに目を向ける。
「ボク、これからどうしたら良いかな」
あんな事しちゃったら、耀平に顔を合わせられないよね、とネロは寂しげに笑う。
「また、独りぼっちかな」
「そんな事言わないで」
ネロがそう言ったので、思わず自分の口から言葉が出た。