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鏡界輝譚スパークラー Crystal Brother and Sister Ⅳ

STI側から提供された情報によると、今回襲撃してきたカゲ達は、小型のものがほとんどだと言う。
小型とは言え街を侵蝕することに変わりないのだから、早く倒さなければならない。
それでも出撃スパークラーの数から考えてみれば、あっという間に駆逐することは可能だろう。
そう考えながら水晶は刀型P.A.で次々とカゲに斬りかかる。
街を侵蝕しようとしていたカゲ達は避ける間もなく霧散していった。
「みあきちー!」
ふと呼ばれて振り向くと、弩型P.A.を携えた少女…紀奈が駆け寄ってきた。
「どう、調子は?」
「まぁまぁかな」
水晶は刀型P.A.で飛びかかるカゲを切り裂きながら言う。
「あたしもだよ!」
紀奈もまた、飛行型カゲを自身の武器で仕留めながら答える。
「今回は小型種がほとんどって聞いてたけど…」
この辺りはそんなにいないみたい、と水晶は呟く。
「うーん、じゃあここを片付けたら巴達の所へ行こっか」
巴達がいる所の方が大変みたいだし、と紀奈は笑う。
水晶は静かに頷いた。
…と、ここで耳に装着している通信機から聞き覚えのある声が聞こえた。
『加賀屋さん、聞こえる⁈』
「どうしたの呑海さん」
水晶は通信機に手を当てて答える。
『さっき大型種が出現したって情報が入ったわ』
方角は…と巴が言いかけた所で、紀奈が遮るように叫んだ。
「みあきち後ろ‼︎」
はっと振り向くと、そこには5メートルはある動く塔のようなカゲが光線を放とうとしていた。

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