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野良輝士市街奪還戦 その⑤

「よしよし、こっからは俺の出番だぜー。そぉー……りゃっ!」
宗司は這い寄ってきた小型のカゲ数体を薙ぎ払い、返す一撃で錐状に尖った側の鎚頭を別のカゲの頭部に叩きつけ粉砕した。こちらは頭部に核があったようで、ぐずぐずと溶けるように消滅した。
戦槌を構え直す宗司の隙を狙って4体のカゲが飛びかかったが、2体は灯の撃ったワイヤーに貫かれ、あとの2体は二人の遥か後方からの狙撃によってダークコアを破壊され、大気中に掻き消えた。
『よし命中』
「お、ナイス狙撃。真理ちゃん無事だってー?」
そう尋ねる宗司に親指を立て、灯はワイヤーで捕えたカゲを引き寄せ、体組織を破壊され露出したダークコアを改めて破壊した。
「そろそろヌシとの距離がキツイな。俺がしばらく気を引いとくから、雑魚は任せたぜ、宗司」
宗司に告げ、灯は鉄線銃型P.A.による立体機動でヌシの周りを回り始めた。
「おう頑張れー」
宗司は向かってくるカゲたちを数度殴り飛ばし続けていたが、狙いの荒い打撃は核を破壊できず、敵の数は一向に減らない。
「宗司ーカゲ減ってねえじゃねえかー」
ワイヤーで跳び回りヌシの注意を引きながら、灯が文句を言う。
「コアが小さいのが悪い」
「もっと頑張れよ……お?」
「どうした?」
「着いたみたいだ、援軍」
「ほう」
「しぃーーるど、ばあぁあーーっしゅ!」
小春が防楯を身体の前に構えながら突進し、カゲ数体を屋根から弾き飛ばした。

  • コアどこやー?
  • コアおらんやんけ!
  • 鏡界輝譚スパークラー
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