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野良輝士市街奪還戦 その⑦

「あ、なるほどそういうこと。さっさと退かなきゃお前までぺちゃんこになるぜー!」
宗司も続いて飛び込み、カゲ数体をまとめて押し潰した防楯を更に戦槌で打ち、下敷きになったカゲ達のダークコアを衝撃で粉砕した。
「これ良い方法だなー!」
「1回きりですけどねー!」
「あん? まだ行くぞ」
「えっ」
宗司が向かってきたカゲたちを戦槌で薙ぎ払い、体勢の崩れたカゲたちを指す。
「バッシュ!」
「あ、そういうこと!」
小春もすぐさま広げた防楯を構えてカゲの群れに突っ込み、ブロック塀に押し付けた。
「理解が早くて……助かるぜ!」
小春が離れたところで再び宗司が戦槌で打ち、カゲの群れはまたも押し潰された。
「っしゃあ! もう1発行くぞ!」
「え、いやちょっと……」
足を止める小春に宗司が尋ねる。
「どうした?」
「こ、この楯、結構重いんですよ…………。何度も、バッシュするのは、ちょっと……キツイ、かも…………しれないです…………」
「……マジで?」
「マジで……」
「うわマジか。まあ良いや。じゃあ後ろの足止め役頼んだ」
「了解、です」
防楯を開いたまま小春はヌシから離れ、ヌシのもとに近付こうとする小型のカゲたちを押し返し始めた。
「かぁどみー!」
「分かってるって」
宗司に呼ばれ、初音は溜め息を吐きながら地面に飛び降りた。カゲたちのいなくなった地面に落下の勢いで剣を突き立てて着地する。
「よっしゃ、灯ー! もう引け!」
「やっとか前衛ども!」
それまで一人でヌシと交戦していた灯だったが、宗司に呼ばれてヌシと距離を取り、手近な家の屋根に着地した。

  • めっちゃ頑張った灯ちゃん
  • ちびっ子が金属製の大楯を何度も振り回せるとでも?
  • 鏡界輝譚スパークラー
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