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鏡界輝譚スパークラー:陰鬱プロフェッサー その②

「そういえば親友、今日はたしか君の誕生日だったよね。良いものをあげよう」
ふと思い出したように明晶が口を開いた。
「今日誕生日なのはプロフの方な」
「あれ、そうだっけ。ワタシの誕生日を祝ってくれる家族は、3年も前にもういなくなっちゃったからねぇ……」
「死んだみたいに言うじゃん」
「えへへ、みんな無事なんだよね。ここがカゲに沈んだのがちょうどみんなの旅行中で良かった」
「……で、『良いもの』って何だよ」
「ああ、そうそう」
明晶が放り投げて寄越したものを。吉代は片手でキャッチし、改めて確認した。
腕時計のような形状ではあるが、文字盤の代わりに液晶画面が取り付けられている。
「何だこれ。スマートウォッチ?」
「それっぽいでしょ。頑張って作ったんだー。素材だけは腐るほどあるからね」
吉代が顔を上げると、明晶の右手首にも同じデバイスが嵌められている。彼女のデバイスの画面には、半分ほどまで減り黄色くなったゲージと『3』の文字が表示されている。
「おそろい」
「で、これ何」
「装着した人の光の力の現在値と、どれだけ消耗したかを表示してくれる機械。オプションもついてるよ」
「オプション?」
「まず一つが、通話機能。ワタシのデバイスとだけだけど」
「……ってことは、他にもあるのか」
「うん」

  • プロフェッサーっつーかエンジニアやね
  • 身内はよその町に無事引っ越せています
  • 鏡界輝譚スパークラー
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