『助手【ミリオ】』
『雨夜詩』
【こんな時
僕は何処か飛ばされそうで
一人怖くて
すがりつきたくても何も無いような気がして
零れる音が無情に響き
僕の心に硫酸のあめを降らす
ああ、天にましますリリュウメネ
私の孤独を...リリュウメネ】
「.........ねぇ、ミリオ。
この子は何でこう考えちゃうのかな、
この子は少なくとも恵まれていた、僕よりは。
何でだろうね、ホントに。」
管理人はミリオにそう言った。
「..................。」
ミリオは話すことが出来ない。
傍から見れば何時もジェスチャーで管理人と話す。
「そうだね、そう考えるんだね。なるほどね.....。」
ミリオは一定の周期でハーヴティーを淹れる。
幸いここのハーヴティーはチープなオレンジジュースにはならない様だが。
管理人は一定の周期で満足する。
「うん、うん、やはり君は上手いね。
人を見る疲れはこれぐらいでしか取れないよ。」
「ミリオ、この本をあっち側の最果てに置いてきて暮れるかな?グリモワールはそのうち届けるから。」
管理人はそう言い残しカンテラの火を渡した。
To be continued #51 『助手【シェスコ】』
P.S.えーと、始まりました、6章。
この章は助手達の目から管理人さんを掘り下げようと思います。
久しぶりに純粋なこゝろを持とうと思います。