現在、あの少年は25歳になり、鏡都府某所のSTIで教員として働いている。
彼はあの一件の後も決して失うことに慣れることはなかった。何度も悲しみ、何度も涙した。それでも折れなかった。
彼にはその信念があった。
負けてはいけない。感情を殺してはいけない。
それが強さであり、守ることであった。
自分の信念を貫き守ってきた彼は今、それをかつての彼のような未熟な少年少女たちに伝えている。スパークラーとしての任務を終えた今、その青年は次世代のスパークラー達に強さを、そして人を守ることを教えている。
終
遅ればせながら企画参加ありがとうございました。
ぼくは重い話とか鬱な話とかエグい話とかを書いてみたいなぁと思うものの、怖がりかつ自分が作ったキャラクターにそんな辛い思いをさせるなんて、と気後れして全然書けないので、重い話を書ける赤石奏さんはすごいなぁとよく思ってます。
そもそも、「鏡界輝譚スパークラー」という企画は設定の使い方次第で明るい話にも重い話にもできるので、重い話が出てきた時は純粋に嬉しかったです。
最後になりますが改めて、企画へのご参加ありがとうございました。