駄菓子屋の店内で、わたし達はそれぞれ好きな駄菓子を買った。
ネロはいつも通りココアシガレット、耀平は海老せんべい、黎は棒のついたアメ、師郎はスルメイカと言った具合に。
ちなみにわたしはコンビニにも売っているようなグミを買った。
わたし達は各々会計を済ませた後、駄菓子屋の店先に座り込んで買った物を食べていた。
「そう言えばネロ」
皆で駄菓子を食べながら談笑していると、ふとミツルがネロに話しかけた。
「何ミツル?」
またサワーシガレットの方が素晴らしいって話?とネロは訝し気な顔をする。
「いやそうじゃなくて」
ミツルは思わず苦笑いする。
「この女とどうやって出会ったのか教えて欲しいんだけどさ」
ミツルは隣に座るわたしを指で指し示した。
わたしは思わずえっ、と驚く。
「どう?」
等価交換でお前の好きな駄菓子を買ってやるぜ、とミツルはネロに笑いかける。
ネロはえー、と不満気に答えた。