「何でそんな事教えなきゃいけないのさー」
めんどくさーいとネロは呟く。
「良いじゃないか少し位」
「えーやだよー」
「ちょっとだけちょっとだけ」
「何でさー」
ミツルとネロは暫くの間そう言い合っていたが、やがてネロの方が溜め息をついた。
「あーもう分かった!」
ちょっとだけ話すよちょっとだけ、とネロは立ち上がる。
「その代わり、ちゃんと駄菓子買ってよね」
ネロがそう言ってミツルに目を向けると、彼は分かってるさと返した。
「…」
ネロはミツルに目を向けたまま、また駄菓子屋の店先に座った。
「じゃあ、話すよ」
全ては今年の4月から始まった、とネロは語りだした。
「ボクがいつものように寿々谷駅近くの雑居ビルで異能力を使っていると、急に後ろから話しかけられたんだ」
ほう、とミツルは頬杖をつく。