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喜んでお手伝いしますよ!

「高校卒業したらこんな未来のない国は出てく。給料の高い国で稼いで、物価の安い国で遊ぶんだ」
「日本みたいな国民皆保険制度のある国はそうはないよ。けがや病気したらどうするの? 日本にすぐ戻れる程度だったらいいけど、そうでなかったら稼ぎなんてパー。皆保険制度があっても国じゅうどこの医療機関でもかかれるなんて日本くらいなものでしょ。お金かかってもまともな医療が受けられればいいけど、物価の安い医療の未熟な途上国で病気して手術して、一生後遺症に悩まされるなんて悲惨だよね」
 と、そこに愚者登場。
「わたしはいいと思うけどなあ、夢があって。けがしたら、病気したらどうするなんて、そのときに考えればいいじゃん。アメリカのことわざにこんなのがある。まず、バスを走らせる。給油のことで悩むのはあと」
「さすが帰国子女。卒業したら俺と一緒に海外行ってくれる? 英語ペラペラな娘がいたら助かるわ〜」
「I'd be happy to help you!」
「いえ〜い」
 で、わたしはハイタッチして仲よく教室を出て行く二人の後ろ姿を見送ったってわけ。もちろんその夜は特大ピッツァをやけ食いしたわ。

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