うつらうつ つ、ら
瞳が顔をのぞかせて
梅雨リズム刻むメトロノーム、止まる
蕩けるような意識で
昨日より30g重い空気を
ゆっくりと押し上げる
うつ、うつらつ つ
こんなに蒸し暑くて
蔀戸しとどにとつとつ滴る
真冬みたいな色の空
が、
ゆっくり、ゆっくりと
ゆっくりと
降りてくる感覚
相対的に
私の体は浮かび上がる
重たい空気を掻き分け
ずむ、ずむむと浮かぶ
そう、ずむむ、と
うつら、ら、つ うつ
つ、うつら
る、た、うつ
夢現の
ギリギリの狭間
そこから雨は
やがて、
つと滴り
つ、