「奏華!奏華!起きて!もう夜の11時だよ!早く起きないと花火始まっちゃう!」
途轍もなく大音量のアラームに起こされた。
しかし五月蝿い。関係ない人を起こすような声で怒鳴るなんて…
「お嬢さん。少し静かにしてもらえませんか?」
仰向けの体勢のままそう言った。しかし、
「…は?アンタかでも狂ったの?他人のフリをされるのは大っ嫌いだっていつも言ってるじゃないの。まあいいわ。取り敢えず行きましょ。」
俺にはこんな五月蝿い女といた記憶はない。俺の幼馴染はもっと言葉が丁寧で賢い。
そうなると、考えられる可能性は一つ。
転生した。
イヤイヤそんなことあるかっ!
だが俺は神楽 司音。決して奏華という女みたいな名前ではない!
と、そうこう考えているうちに会場に着いた。そして女の後をついて行ったらブルーシートに座らされた。花火大会での特等席、一列目で。
まぁそこで俺が興奮しないはずがなく、無我夢中でみた。それはCMなどで見た花火と全く同じだった。だが、これは必然的にそうなるのでしょうがない。
ピカッ!
花火が始まっだ…
暫く経ち時計を見てみるとあらなんと不思議、朝の一時ではないか。
ゾーンから解き放たれたその瞬間。
中身司音、外見奏華は睡眠を邪魔されたストレスや疲労が溢れ出してきて─ 倒れた。
目が覚めたら豪華なベッドの上だった。
あゝ、またあの退屈な日々が始まるのか…
最近はストレスが溜まっているせいで夢と現実がごっちゃになってたな。そのせいだ。
早く外の世界へいきたい。
花火をもう一度だけでいいから見たい!
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