0

華火造物茶会 Act 6

それから1週間後。
物置のコドモ達は花火がよく見える公園の近くを歩いていた。
「わーすっごく人がいる〜」
術式をいじることで角を隠し、白いカチューシャを身に付けたキヲンはそうはしゃぐ。
「お前はちびっ子か」
「ボクちびっ子だもーん」
ナツィにジト目を向けられたが、キヲンは気にせずナツィにくっつく。
「…」
ナツィは腕にしがみつくキヲンを無言で振り解いた。
「とにかく早く公園に行こうぜ」
そろそろ花火大会が始まっちゃうし、とここで露夏が言う。
「そうだね」
「そうね」
かすみとピスケスはそれぞれそう答えて歩き出す。
「…行くぞキヲン」
ナツィもそう言って歩き出そうと何気なく隣を見た。
しかし忽然とキヲンはいなくなっていた。
「…え」
ナツィは思わず呟く。
「アイツ…」
ナツィは辺りを見回したが、人混みでさっきまで一緒にいた仲間でさえどこにいるのか分からなくなっていた。
「仕方ねぇ」
探すか、とナツィはこぼしてその場から歩き出した。

  • 華火造物茶会
  • ポエム掲示板大花火大会2023
レスを書き込む

この書き込みにレスをつけるにはログインが必要です。