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緋い魔女と黒い蝶 Act 11

「ナハツェーラー!」
メフィがそう言って駆け寄ると、ナツィは嫌そうな顔をした。
「なんだよ」
お前には助けてもらいたくなかったんだけど、とナツィが呟くと、メフィはそんなこと言ってる場合?とナツィを起こした。
「あれが件のホムンクルスね」
メフィが聞くと、まぁとナツィは頷く。
「ここはアタシたちに任せて」
アンタはグレートヒェンを探しなさい!とメフィは立ち上がる。
「え、”探しなさい“って…」
ナツィが思わずポカンとすると、ヨハンはグレートヒェンが見つからないんだ!と答えた。
「…はぁ⁈」
なんでアイツが見つからないんだよ!とナツィは立ち上がる。
「どうもこうも、他の魔術師たちにホムンクルスが出たことを知らせたっきり行方が分からないって…」
ヨハンがそう言い終える前に、ナツィは外套を脱ぎ捨てた。
そして背中に黒い翼を生やすとその場から飛び立った。
「…」
ヨハンとメフィは思わず黙りこくってしまった。

  • 緋い魔女と黒い蝶
  • 蘇れ長編!
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