かくして、脱走ホムンクルスは捕獲された。
ドロテーとトラウゴット以外の脱走個体も、他の魔術師たちの手で生け捕りにされたという。
そして、彼らは元の持ち主のもとに返されるという。
「持ち主は逃げ出したホムンクルスたちをどうするんだろうね」
山を下りながら、ヨハンがふと呟く。
「そりゃあ、それ相応の処分は下すでしょう」
魔術師から見たホムンクルスなんて、“モノ”と変わらないのだからとグレートヒェンは言う。
「そりゃそうだけど、アイツらもちょっと可哀想な気がするなぁ」
なにせ元の持ち主から酷い扱いを受けていたらしいし、とヨハンは後頭部に手を回す。
「逃げ出すのももっともというか」
なぁ、とヨハンは隣を歩くメフィに目を向ける。
メフィはそうね、と頷いた。
「…それにしてもナツィがあんな風に怒るなんて」
なんか意外だったなーとヨハンは後ろを向く。
グレートヒェンの後ろを歩くナツィはなんだよと嫌そうな顔をする。
「お前まさかグレートヒェンのことが…」
「べ別に俺はコイツのこと好きじゃねーよ!」
ただいなくなられると困るってだけで、とナツィはそっぽを向く。