“グランディディエライト”はえ、ちょっとと後ずさる。
「まさかみんな…」
グランディディエライトはそう焦っていると、ルビーが不意に口を開いた。
「おい、クリスタル」
ルビーの言葉にクリスタルが、ん?と反応する。
「まさかアンタ、この子を使ってミクロコスモスに混乱を起こそうとしてるんじゃないだろうね?」
ルビーがそう言うと、どうしてそうなるの?とクリスタルは驚く。
「だってアンタがあたしらに干渉してくる時って、大体このミクロコスモスの勢力均衡を乱そうとする時だし」
ルビーは冷たい目をクリスタルに向ける。
「そもそも“取り合いになるでしょうね”とか言ってる時点で最初からそのつもりなのが見え見えだし」
ルビーが言い切ると、クリスタルはあ、あー…と気まずそうにそっぽを向く。
「…確かに、クリスタルがわたくしたちに自分から関わってくる時は、ナワバリ争いを活発化させたい時だわ」
エメラルドがそう言ってクリスタルの方を見る。
サファイアもうんうんと頷いた。
「えー…」
クリスタルは想定外の反応にポカンとする。
「バレないと思ったんだけどなぁ…」
クリスタルがうなだれながら呟くと、ルビーはバレるよと言い返す。