2

ハブ ア ウィル ―異能力者たち― 17.ヨウコ ⑪

なんだかんだで日暮邸にわたしは上がらせてもらった。
全く知らない女の子に案内されている状態が少し不安だが、ここにネロ達がいるみたいなので、信じて付いて行く事にした。
「…」
廊下を少し歩いた所で、とあるふすまの前で結香吏は立ち止まった。
そして彼女は無言でふすまを開ける。
「師郎」
部屋の中に座り込む長身の少年に対し、結香吏はポツリと言う。
「お、結香…は?」
こちらを見た師郎は、わたしの姿を見とめてポカンとする。
室内にいるあとの3人も驚いたような顔をした。
「え、何でコイツいるの?」
「え、え、は?」
困惑する4人を見て、結香吏は不思議そうにこちらを見た。
「…”コイツ”?」
「あ、あ、それはね、ものすごく深~いワケが…」
結香吏に対し、わたしはどうにかはぐらかそうとしたが、ここで師郎が結香吏、と割り込んできた。

  • ハブ ア ウィル ―異能力者たち―
レスを書き込む

この書き込みにレスをつけるにはログインが必要です。