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ハブ ア ウィル ―異能力者たち― 17.ヨウコ ⑬

「アイツ…お喋りだからな」
「仕方ないね」
耀平とネロは」それぞれそうこぼす。
「それで、稲荷はどこまで話したんだ」
師郎は畳の上に置かれたお盆の上のジュースが入ったコップに手を伸ばしつつ聞く。
「え、どこまでって…」
稲荷さんは”わたし達の問題”って言ってたけど…とわたしは言う。
「ふーん」
師郎はそう言ってうなずく。
「ま、あれは”俺達の問題”である事に間違いないわな」
お前さんのような常人が関わる事じゃない、と師郎はコップに口を付ける。
「確かに」
ネロもうなずく。
「こればっかりはアンタが関わる事じゃないよ」
さっさと忘れた方が良い、とネロはこちらに目を向ける。
「でも」
「でもじゃない」
わたしが言いかけて耀平が遮る。

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