「みっちゃん、よく来てくれたな」
土を固めた玉座に頬杖をつきながら腰掛け、目の前に跪く湊音を見下ろしながら、日和は鷹揚に彼に語り掛けた。
「女王様のお達しとあれば」
「ふふふ、顔上げてよ、みっちゃん」
先程までの威容から一転して、年相応の柔らかな笑顔と共に言葉を投げかけると、湊音も失笑しながら姿勢を崩した。
「ははは、やっぱり落ち着かない?」
「そりゃあそうだよ。いつももっとくだけた感じじゃん」
「まあ、君は『女王様』だからね。あまり他の子に示しがつかない態度はできないよ」
「それはそーなんだけどさー、今は二人っきりじゃない。いつもみたいにやわらかぽわぽわな湊音が良い」
「まあ善処するよ。……それで?」
湊音の問いかけに、日和は表情を引き締めて姿勢を正した。
「また馬鹿が好き勝手暴れてる」
「今度は誰かな。“宵”? “総大将”?」
「そいつらはもう抑えられてるだろ。新手だよ新手」
「へえ。それじゃあ勝手が分からないのも仕方ないことかな?」
「その勝手を分からせてやるのさ。目下重大な問題は4人。半分こしよ?」
「……仰せのままに、女王様」
企画参加ありがとうございます。
待ってました、待ってましたよナニガシさん‼︎
こういう企画を立てたら真っ先に参戦してくれるイメージがあったので楽しみにしておりました!
…「昔書いてた世界観」、懐かしいですね。
ずっと前のように感じられますが、掲示板を詳細検索してみたら今年の1、2月の企画でした。
時の流れは早い…