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横暴狩り その②

(……1人目は『刃の指揮者』、か。異能を聞くだけで恐ろしいね)
日和の生み出した土くれの小人に導かれながら、湊音は思案していた。湊音自身の異能に、殺傷能力は全く無い。相手の攻撃力の高さが予想できる故に、足取りは慎重なものになっていた。
「……っと、ごめんね小人くん。もうかい?」
湊音の靴を掌で叩いて合図を送っていた小人に声をかけると、小人は数m前方を歩いていた青年の後ろ姿を指差し、敬礼してからただの土に姿を変えた。
(……さて、ここからが本番だ)
「少し、頑張ろうか」
自身を奮い立たせるように呟き、湊音は青年に足早に近づき、背後からその肩を叩いた。
「ねえ、お兄さん」
「あ?」
柄の悪さを隠しもしない返答に臆することも無く、湊音は青年の顔をまっすぐ見つめ返しながら話を続ける。
「ちょっと来てくれるかな。『刃』について、話したいことがあるんだ。分かるよね?」
そう問うと、青年は残忍さに溢れた笑みを浮かべ、湊音に顔を寄せた。
「何だ、テメエも異能者か? 斬り合いなら望むところだぜ?」
「そう。じゃあまずはここを離れようか。一般人を巻き込みたくない」

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  • ひぃちゃんの異能トッテモベンリ
  • 次回、みっちゃん無双(多分)
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