眠れない、眠れない。そう呟いた。 忘れたい出来事が多すぎて、世の中に揉まれ過ぎて、僕は疲れてしまった。 目を瞑ると、聞こえてくる僅かな車の音が 海底の砂の囁きに聞こえて、海の中に溶け込んでいるみたい。 日々の騒がしさから離れている真夜中の時間は、 私にとって海にいるようなかけがえのない時間。 こんな時間を用意してくれた人、ありがとう。