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ファンタジーの設定だけ置いていこう:火薬銃

この世界の銃器は大きく2種類に分かれる。
一つは魔力を弾丸に変換して撃ち出す魔力銃。そしてもう一つが、現実に存在するものとほぼ同じ、火薬を利用して弾丸を発射する火薬銃(別名に非魔力銃ともいい、敢えて2分類に入れる場合は空気銃などもこちらに分類される)。

魔力銃は込める魔力の量やバランスを調整することで、威力や弾速を調節することが可能。また、弾薬を必要としないという点も長所である。
代わりに調節に時間と思考を割かれるため上級者向けであることや、使用者の魔法適性が大きく影響してくるため、使い手を選ぶなどの短所もある。

これに対して火薬銃は、一定の威力でしか出力されない上に弾薬を必要とするため物資を圧迫する代わりに、所有者の能力値に拘らず高い威力を発揮し、また非魔法武器であるため魔法耐性や魔力無効などの防御を無視してダメージを与えることができる。
かつて戦術・戦略が魔法に大きく依存し、魔力がその者の価値とさえ捉えられていた時代、魔力感知・対魔法障壁の影響を受けない火薬銃を用いる射撃兵奇襲部隊が活躍した事件は有名。

ちなみに成立は火薬銃が先。保有魔力の高くない者でも魔法職と同等の射程と威力で戦えるようにと開発され、改善と多様化を繰り返してきた。
この火薬銃を基に、魔法職の者が詠唱などの手間を無視して素早く攻撃に転じることができるように開発されたのが魔力銃。

また、かつては火薬銃の威力や弾速を魔力によって制御・強化する半魔法銃が考案されたこともあったが、魔力銃を使用できるほどの魔力がある者にとって火薬銃を使う利点は特に無く、火薬銃を使う者にとっては魔力による操作が余計な手間となったため、実用化には至っていない。個人で開発している者がいる可能性は十分ある。

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