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月の魔女

ヴィオラは、足を組み座る彼…或いは彼女の目の前にわざとらしく跪いてみせた。
「なんだい?」
鈴の鳴るような声と共に、純白の髪と深紅の瞳、雫型のピアスが揺れる。
「んーん、今日から正式雇用みたいなものでしょう?ご挨拶をと思って」
ねぇ?ニト様。そう言うと、ニトはため息をついて肩を竦めた。ニトは人ではなく…生物であるかどうかすら怪しい、人形のような見た目の"存在"である。性別などなく、年齢も、本名すら不明(あだ名や二つ名は多くある)、現在の職は魔術師だ。ヴィオラは、今日からニトのもとで"お手伝い"をすることになったのである。
「…それじゃあよろしくね、ヴィオラ」
魔術師はくすりと微笑んだ。

  • ぼくのわたしの主従関係
  • 唐突に始まり唐突に終わる
  • 長文読み疲れるよねごめんね
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