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ハブ ア ウィル ―異能力者たち― 18.メドゥーサ ⑧

「…」
ネロが慌てふためく中、少女は何の事?と言わんばかりに首を傾げる。
「あー、あのな、コイツがちょうどお前の事話してて…」
耀平はその場を何とかしようと説明するが、少女は益々不思議そうな顔をする。
「うわーんどうしよぉぉぉ」
「とりあえず落ち着けネロ」
あわあわするネロを耀平がなだめていると、師郎は近くにあるイスをこちらに寄せてこう言った。
「…とりあえずお嬢さん、ここに座ったら?」
その途端、ネロも耀平も師郎の方に静かに目を向ける。
「うん」
少女はこくりとうなずいて、イスに座った。

ネロが先週話しかけた少女に出会ってから暫く。
わたし達は少女に色々と質問されていた。
先週なぜネロは彼女に話しかけたのか。
なぜ今その話をしていたのか。
そもそもわたし達はどういう集まりなのか、など。
わたし達は今の所常人である彼女に異能力の事を知られないようごまかしながら、頑張って説明していた。

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