「あ、あのー、そのー…」
ネロは思わずもじもじするが、隣にいる耀平がネロの背中を押す。
耀平に励まされて、ネロは意を決したようにこう言った。
「今度、今度、寿々谷公園で”寿々谷市民まつり”ってのがあるから、一緒に行かない?」
それを聞いて、メイは驚いたように目をぱちくりさせる。
「メイ、寿々谷に来たばかりで分からない事だらけでしょ?」
だから、案内するついでに、ちょっと…とネロは消え入りそうな声で言う。
メイは暫くポカンとしていたが、やがてこう言った。
「いいよ!」
別に行っても、とメイは笑顔で返す。
ネロは思わず返答に、へっ⁈と驚く。
「い、一緒に行ってくれるの⁇」
「うん」
今度がいつか分からないけど、楽しそうだから行きたいとメイは笑顔で答える。
「…あ、ありがとう」
ネロは思わず顔を赤くした。