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ハブ ア ウィル ―異能力者たち― 18.メドゥーサ ⑫

メイと別れてから数時間。
あの後わたし達はショッピングモールで駄弁ったりして、夕方になったのでそろそろ帰ろうという事になった。
「それにしても良かったなネロ」
あの子と仲良くできて、と夕暮れ時の路地を歩きながら耀平は言う。
「べ、別に流れでそうなっただけで」
そこまでボクの意志じゃないもん、とネロはそっぽを向く。
「ウソつけ~」
お前顔赤くなってたぞ~と耀平はネロをからかう。
「ま、ネロには唯似位しか女友達いないからな」
女子と関わる機会が少ないから、こうなるのも仕方ないと師郎も笑う。
「もー2人共~」
ネロは不満気に口を尖らせた。
…と、うふふふふと誰かの高笑いが聞こえた。
「⁈」
彼らもわたしもその聞き覚えのある声に足を止める。
辺りを見回すと近くの建物の3階の外付け階段の踊り場に、白いフリルワンピースを着た白い肌に赤黒く輝く瞳の少女が柵から身を乗り出していた。
「アンタは…!」
ヴァンピレス‼とネロは声を張り上げる。

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