「ん〜…」
桃は目覚まし時計を手繰り寄せ、止めないまま起き上がった。
「桃ち今日早起きじゃん!珍しいね」
「ああ…火曜日…おはよぉ…」
桃の目の前には、大きな尻尾をばたばた振りながらこちらを見つめてくる緋色の狸っぽい妖精がいた。その姿を見て、桃は意識を覚醒させながら時計を止める。
「いやぁ‥昨日さぁ、月曜日提出の課題忘れちゃってめっちゃ怒られたんだよね…」
「え〜!月曜日教えてくれなかったの?」
「うん…昨日までにやっとかなかったお前が悪いんだろーが!とか、課題の管理くらい自分でしろ!って言われちゃってぇ」
「ん〜そーゆーとこあるよね、あいつ!あたしの尻尾ほわほわする?」
「するー!ありがと火曜日!」
「うん!課題がんば〜♪」
火曜日の尻尾をもふもふしながら桃は必死で課題を終わらせた。