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ハブ ア ウィル ―異能力者たち― 18.メドゥーサ ⑰

ネロやメイ、そしてわたし達は寿々谷公園内の屋台やステージを周った。
お昼時も近かったのでたこ焼きの屋台に寄ったり、スーパーボールすくいの屋台で色とりどりのスーパーボールをすくったり。
屋外ステージでは近所の寿々谷高校の吹奏楽部の演奏を見たり、大道芸人のパフォーマンスに盛り上がったり。
わたし達4人はネロとメイの様子を側で見ているだけだったが、2人共楽しそうにしていて見ているこちらも楽しかった。
時々ネロがメイに対して恥ずかしそうな顔をするのを見ていると、ネロってこんな顔をするんだなと新たな発見もあったし。
わたし達はすっかり市民まつりを楽しんでいた。
「…それにしてもネロ、今日はすっごく照れまくってたな」
メイがお手洗いに行っている最中、公園の遊具がたくさんあるエリアで耀平がネロにそう話しかけた。
「見ていて楽しかったぞ~」
耀平がそう言うと、ネロはた、楽しかったって…と顔を赤らめる。
「そうだな」
滅多に見られないネロの顔が見られて俺達は良かったぞ、と師郎は腕を組む。
「えー」
ネロは思わず目を逸らす。
「べ、別に照れてるつもりないし…」
ネロがそう言うと、そんな事言うなよ~と耀平はからかった。

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