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視える世界を超えて エピソード2:鎌鼬 その⑥

「とりあえず師匠、俺の事紹介してくださいよ、その人に」
「ああ? ……まあそうか」
種枚さんが少年に近付いていき、彼の肩を抱いて戻ってくる。
「今日はすまなかったね、コイツは鎌鼬」
「別に本名じゃねッスよ」
少年もとい鎌鼬くんの訂正が入る。
「霊感をくれてやったは良いが、どうも食い物の吸収がバグったようで、どうかしちまってるんだ」
「霊感ってあげられるものなんですか?」
自分の質問に、種枚さんはきょとんとして答えた。
「そうだよ、欲しい?」
「…………ちなみに、どうやるんでしょう……?」
「知りたい?」
ニタリと笑って問い返された。先週人影に見せたのとはまた違う、それでいて凶悪さ、残忍さが前面に現れたような悍ましい笑みだ。
「……遠慮します。霊感の方も含めて」

  • 視える世界を超えて
  • ep.2も完結
  • 食べた物は身体になるんですよ?
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