今年もいい感じにカレンダーを埋める予定の数々。単語こそ違えどその内容は去年と大して変わることはない。ただバイト先の名前が変わるだけだ。使うあてもなく増え続ける通帳の数字は過ぎた時間を諭すようで、思わず来たる日付との距離を逆算してしまう。
「今年のクリスマスは雪が降るかな」
既読のついていないトーク画面に向かって吐き捨てる皮肉もすっかり板についた。バイト前に送ったから大体5時間といったところか、平常運転。多分脈もない。去年から気づいてる。それでもこの時間が愛おしい。
「残念、時間切れだ」
12月の出勤希望表を書き終わり、スマホの予定表から何も変わっていないトーク画面に切り替える。うん、平常運転。希望表も去年と同じようにその日付に✕をつけて提出する。
何も期待もせず、ただ見栄だけを張って。
企画参加ありがとうございます。
文体からまさかと思っていましたが、あなたでしたか。
お久しぶりです、お元気でしたか。
なんだか皮肉とか、悲哀とかが込められているように感じます。
未完成の全知全能さんも、よいクリスマスを。