「どっ…どうしようほんとにどうしよう!もう冬休みになっちゃうよ!?」
「…どした、そんな喚き散らして」
慌てて自室に駆け込んできた桃に、その小さな図体に見合わない低い声がかけられる。
「木曜日!あっもう木曜日!」
「ど、どしたの」
木曜日は、ふんわりとした、ジト目のプードルっぽい栗色の妖精である。ちなみに寡黙気味だ。
「と、友達の誕プレ買ってない…!ああもう!終業式25日だよぉ…もう日にちないのに」
「…作るとか…土日に買って渡すわけにはいかないの」
「ああなるほど、土日に買えば良いのか!」
「…」
木曜日はため息をついて身体を丸めた。