0

常勝のダイヤ #3

秋の雲は高く、風の涼しさが流れるように、黒土を撫でていく。
秋の大会の大阪府予選が始まった。
(アナウンス「御覧のように28-0で大東参賀高校が勝ちました。」)
夏の甲子園の王者を超える最強の世代チーム。新聞記事に俺らの名前。強さ。団結力が書き出されている。
「次の鳥采高校戦も、楽勝やろ。」俺らの新チームでの初戦の華やかな記事をどうでもいいぐらいに、机に投げ出し、部室の電気を俺は消した。

ー「大東参賀高校、選手の交代を申し上げます。ピッチャー長谷川君に代わりまして、小宮山君。」4-3。(うそやろ?長谷川打たれすぎや、俺らは圧勝を求められてるのに。まだリードはしてるから俺が投げたら余裕やわ。)
ランナー2、3塁 (うってみろや!)俺は思いっきり腕を振った。ヒュッッ

翌日の地本のニュース欄に衝撃の文字が刻まれていた
ー「常勝の」大東参賀高校 敗北 春の甲子園の出場 絶望的


レスを書き込む

この書き込みにレスをつけるにはログインが必要です。